ご高齢の方へ

年齢を重ねるにつれて、お口の中の状態は少しずつ変化していきます。
「食べこぼしが増えた」
「うまく噛めなくなった」
「飲み込みづらい」
「滑舌が悪くなった」
といった小さな変化は、口腔機能の低下によるサインかもしれません。
お口の健康は、食事や会話、表情づくりなど、生活の質(QOL)を大きく左右する大切な要素です。
千葉ニュータウンデンタルクリニックでは、ご高齢の方がいつまでも自分らしく暮らせるように、お口の機能を守り、支える歯科医療を提供しています。
通院が難しい方のための「訪問歯科診療」

加齢や病気、障がいなどによって歯科医院への通院が難しくなってしまった方には、ご自宅や施設へ歯科医師・歯科衛生士が伺い、診療を行う「訪問歯科診療(往診)」を行っております。
訪問歯科では、以下のような診療が可能です
入れ歯の調整・作製・修理
むし歯や歯周病の治療
口腔内の清掃・クリーニング
口腔機能のチェックやリハビリ
摂食嚥下機能の評価やケア
口腔ケア指導(ご家族・介護スタッフ向け)
これらはすべて、歯科医院での治療と同じように健康保険・介護保険を使って受けることができます。
また、必要に応じてかかりつけ医や訪問看護と連携を取りながら、安全・安心の歯科ケアを提供しています。
口腔機能低下症とは?

「口腔機能低下症」とは、加齢や生活習慣の影響で、噛む力・飲み込む力・話す力などの口の働きが衰えていく状態を指します。
特に70歳以上の高齢者に多く、進行すると「フレイル(虚弱)」や「誤嚥性肺炎」など、全身の健康にも大きな影響を及ぼします。
こんな症状はありませんか?
食べ物をこぼす・噛みづらい
食事に時間がかかる
よくむせる・飲み込みづらい
声がかすれる・滑舌が悪くなった
舌や唇が動かしにくい
お口の中が乾きやすい
これらの症状が当てはまる方は、「口腔機能低下症」が進んでいる可能性があります。
専門的な検査とサポート体制
千葉ニュータウンデンタルクリニックでは、口腔機能低下の早期発見と改善のため、専門的な検査機器を導入しています。
内視鏡検査(VE)

鼻咽腔ファイバーという内視鏡をのど(咽頭)に入れ、食物の飲み込み(嚥下)の様子を観察する検査で、唾液や喀痰の貯留の有無、食物を飲み込んだ後の咽頭内への食物の残留の有無や気管への流入(誤嚥:ごえん)などを評価することができます。
また、嚥下に影響を与えることのある声帯の動きも評価することができます。 この検査の結果をふまえて、今後の食事形態や食事時の姿勢の調節、嚥下訓練の適応、方針を決定します。
舌圧測定

舌の筋力を数値化し、飲み込みの力をチェックします。
舌の筋力低下は誤嚥のリスクに直結するため、早期の発見とトレーニングが重要です。
咬合圧測定

噛む力を測定し、食べる機能の衰えを評価します。
噛む力が弱くなると、食べられる食品が限られ、栄養不足につながる恐れがあります。
口腔内細菌カウンタ

口腔内の細菌数を測定し、口腔衛生の状態や感染リスクを把握します。誤嚥性肺炎の予防にも役立ちます。
これらの検査結果をもとに、お口の機能を維持・改善するための口腔リハビリやトレーニングメニューを個別にご提案しています。
高齢者こそ「予防」と「定期ケア」が大切

高齢になると、「もう歯は減っていくだけだから…」と予防やケアをあきらめてしまう方もいらっしゃいます。
しかし実際には、適切なケアを続けることで、残っている歯やお口の機能を長く維持することが可能です。
訪問歯科でも、むし歯や歯周病の治療だけでなく、口腔清掃や定期的なメンテナンスを通じてお口の健康を守るサポートを行っています。
入れ歯の使い方・お手入れ方法、正しい口腔体操、食事の工夫など、日常生活の中でできることもお伝えしています。
ご家族・介護スタッフの方へ
当院では、ご本人だけでなく、ご家族や介護スタッフの皆さまにも寄り添った支援を心がけています。
ご自宅や施設でのケア方法、介助の際の注意点、口腔ケアの手順など、わかりやすく丁寧にご説明いたします。
うまく口を開けてくれない」
入れ歯の調子が悪いと言っているけど、どう伝えてよいかわからない」
誤嚥を防ぐにはどうしたらいい?
そんなお悩みも、お気軽にご相談ください。
いつまでも“食べる・話す・笑う”を大切に

お口は、人生の豊かさと直結しています。
食べたいものを自分の歯でしっかり噛めること、楽しく会話できること、大きな声で笑えること。
それらを支えるのが、歯科医療の役割です。
千葉ニュータウンデンタルクリニックでは、通院が難しい方にも安心してご相談いただけるよう、訪問診療と口腔機能サポートを通じて、地域のご高齢の皆さまの健康を全力で支えてまいります。
どうぞお気軽にご相談ください。